事業譲渡・引き継ぎ…南海電鉄、社内ベンチャーの三者三様
テニス管理アプリは拡充
南海電気鉄道が2021年に設立した社内ベンチャー3社が、三者三様の道を歩んでいる。双方向コミュニケーションアプリケーションを展開するEMOSHARE(大阪市中央区)の事業と株式は、未来創造社(東京都中央区)に譲渡した。音楽関連サービスのEveryBuddy(大阪市中央区)のイベント事業は、南海電鉄が引き継いだ。事業を継続しているのはLAWN(同)で、テニスコート予約プラットフォーム(基盤)に加えて、テニススクール向け会員管理アプリの提供を23年に始めた。
EMOSHAREのアプリ「EMOSHARE」は、音楽ライブやスポーツ観戦など同じ趣味を持つ人と双方向で交流できる。未来創造社は飲食事業中心に多角的事業領域でファンコミュニティー化を目指しており、同アプリを多角化戦略に加える。
南海電鉄は同アプリについて成長が見込めないと判断、譲渡先を探していた。譲渡額は非公表。
一方で南海電鉄が事業を引き継いだのは、EveryBuddyが開いていた1000人規模で同時演奏するイベント「千の RockYou‼」。2回目を24年11月に堺市の大泉緑地で開いた。全国から集まった参加者の満足度が高く、選ばれる沿線づくりに必要だと捉えて継承した。今後は年1回のペースで開く方針。ただ同社が展開していたバンド結成などのための音楽関連コミュニティーツールは継承しなかった。
LAWNのテニスコート予約サービス「テニスグ!」は、大阪府や兵庫県のテニスコート計46施設を一元的に予約できる。ユーザー数は約1万人で累計取扱高は1億円を超えた。
テニススクール向けアプリ「ハイタッチ」は現在の16施設から導入先を拡大する。同アプリでの広告ビジネスなどのアップセル施策や他スクール市場への展開などでも事業拡大を図り、全社の年間売上高10億円を目指す。